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1、メダカを飼育前に
メダカを飼育するにはあらかじめ、そのための準備をしなければなりません。
飼育用品にこだわる必要はありませんが、メダカにとって快適な環境を作るためにはある程度の物が必要となってきます。
準備しておきたいものとしましては、メダカを飼う容器(水槽)、底床、水草、餌、網(タモ)、水換え用のホース、バケツ、水温計、カルキ抜き(水道水の場合)、粗塩(病気の時に使用)、めだか飼育道具室内飼育の場合には、蛍光灯、ろ過の為のフィルターなどです。
その他にもあればよい物もありますが、必要に応じて、徐々にそろえていくといいでしょう。
◎メダカの入れ物
メダカの飼育でよく使用する入れ物は、すいれん鉢、ガラス水槽、プラスチック容器、発砲スチロールなどの容器です。
すいれん鉢や発砲スチロールは外気の影響を受けにくく、水温の変化も緩やかになりますので、屋外飼育に適した容器だと言えます。
メダカを横から観賞したい場合にはガラス水槽が適しています。また、容器はなるべく大きなものが理想です。めだか入れ物・水槽水が多量に入る分、水質も悪化しにくくなり、水温の急激な変化も少なくなるからです。とはいえ、大きな容器だと、それに合ったメダカの数も入れないと寂しいでしょうし、メダカをすくうときになかなかすくえない、掃除の時などの手間、また場所をとる等の多少のデメリットもあります。これからメダカの飼育を始められる方は、30cm位の容器で10匹位から飼育を始めるといいと思います。容器に対しての固体密度も大事です。固体密度が高くなると、酸素不足になったり、メダカの成長、産卵に悪影響を及ぼします。メダカの入れすぎには注意してください。
◎底床
容器の底にはなるべく底砂を敷いてください。底砂は水槽を綺麗に演出するためだけではなく、バクテリアなどの微生物の棲みかとして重要です。底砂に繁殖したバクテリアや微生物によって、底に溜まったメダカの排泄物や餌の食べ残しなどの有機物を分解してくれ、そのことにより水が浄化されます。
メダカの飼育でよく使われるものとして「大磯砂」「園芸用品の赤玉土」があります。その他にも色々な種類の底床が販売されていますので、底床が水質に与える影響を考慮したうえで、好みに合った物を選ぶとよいでしよう。
◎水草
水草にも水を浄化する作用がありますので、なるべく水草を入れてください。また、水草は水中に酸素を補給する役割もします。そして水草によってはメダカのよい産卵場所、隠れ場所になったりもします。
メダカの飼育でよく見られるものとして、睡蓮やホテイアオイ(ホテイソウ)があります。ホテイアオイの根は紫黒く、密集してはえています。この根から水中の余分な栄養分などを吸収し、水を浄化してくれます。また、この根がメダカの産卵場所として最適です、ただし根が伸び過ぎると、メダカが根に絡まったりしますので、ある程度根が伸びてきたらカットしたり、葉が一面に茂ってきたら株を間引いたりしてください。
その他、育成が容易なものとしてオオカナダモモ(アナカリス)があげられます。オオカナダモは池や川でよく見られる水草ですので採取して利用するのもよいでしよう。ただし、自然に生えているものには、雑菌や害虫の卵などが付着していることも考えられますので、よく洗ったほうがいいでしょう。
また、購入した水草も上記のような場合もあるかもしれませんし、貝(スネールの混入)の心配もありますので、洗ってから使用してください。念のため別容器にてカルキを抜いたみずの中に浮かべ、様子を見るとよいでしょう。
2、飼育水
メダカの飼育で大切なものの1つが水です。「めだかの館」では、地下水をくみ上げて使用していますが、一般家庭では水道水を使う場合がほとんどだと思います。そこで注意したいのが、カルキ(残留塩素)の問題です。水道水には殺菌の為に塩素が使用されています。この水道水の中に含まれる塩素がメダカにとって害のあるものとなります。水道水の塩素を抜くには、一昼夜、水を汲み置きしておきます。そうすると自然に水中から塩素が抜けます。また、汲み置き水を常に溜めておけば、水温も気温と同じくらいになり、水換えにしようする際にも好都合です。どうしてもすぐに水道水を使わざるをえない場合には、市販のカルキ抜きを使用してください。
また、飼育に使う水道水、また地下水にしても、地域によっては、PHや硬度に問題がある場合があるようです。あらかじめ市販のPHなど測定する検査薬で調べておくと安心です。
PHとは水中のイオン濃度の度合いを示すもので、PH7が中性、それより数値が下がると酸性、上がるとアルカリ性となります。メダカの飼育には弱酸性・弱アルカリ性の範囲内での飼育が理想です。PH飼育環境によってかわってきます。
飼育水は飼育を続けるのにつれ酸性に傾いてきます。あまりにもPHが低下することは飼育魚にとっては害になります。また、メダカをいきなりPHや水温などに差がある違う水に移したりすると、PHの急変で体調を壊したりする可能性もあります。そのため、メダカを購入された場合や違う水槽に移動させたりする場合には、水あわせを行ってください。小さめの容器にもともといた水と一緒にメダカを入れ、それを新しく入れようとする水槽にしばらく浮かべておき、水温を同じにします。そして、新しい環境の水を少しずつ入れて、ゆっくりと新しい環境に慣れさす方法です。これをすることにより、水質や水温の急激な変化を防ぎます。
3、飼育場所、水温
メダカを飼育する上で日光もとても重要になります。日光に当たることにより、丈夫なメダカに育ち、健康な状態を保てます。ですのでなるべく日光が当たる場所に容器を置きます。その点から言うとメダカを飼育するのは屋外飼育が理想です。室内飼育もガラス水槽でいつでも好きな時にメダカを横から鑑賞できるのも魅力です。しかし、室内飼育ではどうしても光が不足します。光の不足はビタミンA、Dの欠乏をもたらし、メダカが病気になりやすくなります。ですので室内飼育の場合は光を補給するという意味でも、蛍光灯を使用してください。
屋外飼育の場合、夏場の暑い時期など水温が上昇しすぎる場合があります。そのような時は「よしず」や「すだれ」などを利用し、日陰を作るようにします。
メダカが成育できる水温の目安は2℃から38℃ですが、高温での飼育はなるべく避けなければなりません。メダカが最も活発に活動する水温(成長に適している水温)は25℃?28℃です。また冬場あまりにも寒さの厳しい地域ではメダカを室内に取り込み加湿した方が安全かもしれません。
4、餌
メダカに限らず、生き物を飼う楽しみの一つに餌やりがあります。生き物にとってはとても重要なことです。人に馴れているメダカは、近づくと勢いよく人間の方に近寄ってきます。これは飼育者がきちんと餌を与えている証拠で、とても大事なことだと思います。メダカは雑食性なので、プランクトン、ミジンコ、ボウフラ、植物、小さな昆虫などいろいろな物を食べます。屋外飼育の場合、自然とそれらの物が飼育水の中に繁殖する場合がありますので好都合です。ただ、それだけでは足りませんので飼育者の手できちんと与えなければなりません。価格もお手頃で気軽に与えることができるものは、メダカ用の人工餌です。与える餌の量は、メダカの活性やメダカの数によって加減します。
1回に与える量の目安としては、5分位で食べきれるくらいの量です。食べ残しが出るとそれだけ早く水も悪化しますので、その辺を普段の餌やりで観察しながら調整してください。与える回数ですが、夏はメダカもよく活動しますので、最低でも1日2回、春や秋は1日1回は与えてください。冬は水温も下がりメダカの活動も鈍くなり冬眠に近い状態になる為、餌を与える必要はありません。人工の餌以外にも、ミジンコ、糸ミミズ、赤虫、ブラインシュリンプなどの生餌もよく食べます。これらの生餌は人工餌に比べ手が掛かり、価格も多少高くなりますが、栄養価が高く、メダカの成育にとてもよい餌です。
5、水換え
メダカは変温動物ですから水温によって活動が違ってきます。冬場の水温が低い時は、メダカはほとんど活動しません。餌を与えないため、排泄物も少なく、
水質悪化の心配はないでしょう。よって、メダカが水底でじっとしているような冬場の時期は水換えの必要はありません。
問題はメダカが活動を始める春から秋の間です。特に夏場は、水温も高く、メダカも活発に活動します。その分、餌もよく食べ排泄物も多くなります。この排泄物の食べ残しが、水中でアンモニアというメダカにとって非常に有害な物質を発生させます。そこで活躍してくれるのが、水中に存在するバクテリアなどの微生物です。バクテリアは底床や濾過機(フィルタ?)の中のろ材やスポンジなどを棲家とします。そして、バクテリアの働きによりアンモニアを分解してくれます。しかし、バクテリアの繁殖にはある程度時間がかかりますので、水槽をセットしたての初期段階は注意が必要です。見た目は澄んだ透明な水であっても実際にはアンモニアが蓄積されているということもあります。食べ残しが出ないように餌を与え、こまめに水換えをおこない
ます。
水換えの度合いについては、環境や魚の数などによってさまざまですので、はっきりとしたことは言えませんが、最低でも週に1回、3分の1から4分の1は水換えをしてください。
バクテリアの働きを少し詳しく言うと、有害なアンモニアを亜硝酸という物質に換え、最終的には硝酸塩という物質に換えられます。硝酸塩は比較的害の少ないものですが蓄積されていくことによりメダカの害になります。水草が入っている場合は、栄養分として一部は吸収されますが、水換えによる排出も必要となります。このようなバクテリアなどの微生物や、水草の働きにより水が浄化され、飼育水が安定してくれば水換えの回数も減らしていくことができます。アンモニアや硝酸塩などの濃度を調べる水質試薬もありますので、始めのうちは水の変化、状態を知るという意味でも使用してみるのもいいでしょう。また、水質悪化により、メダカに元気がなかったり、餌をあまり食べなくなったりする場合がありますので、常にメダカを観察することも大事です。
6繁殖(産卵、孵化)
◎メダカのオスとメスの違い
メダカ飼育での大きな楽しみの1つが、メダカの繁殖です。メダカは条件さえ整えば簡単に卵を産み、殖やすことができます。
メダカの繁殖を楽しむために、まずオスとメスの違いを覚えて、見分けができるようにならなければなりません。オスメスを見分けるには、まず尻ビレを見ます。オスは、尻ビレがメスより大きく、平行四辺形のような形をしています。それに比べメスは、尻ビレが小さく台形のような形をしています。またオスには背ビレに切れが入っています。ダルマメダカの場合、馴れるまで若干判別は難しいかもしれませんが、同じように尻ビレで見分けます。ヒカリメダカやヒカリダルマは尻ビレと背ビレが同じ形ですので、見分けやすいかと思います。尻ビレを見て分かりづらかったら背ビレをみるといいでしよう。
◎産卵、孵化
オス1匹、メス1匹の1対1の交配でも、相性がよければ交配しますが、効率よく繁殖させるには最低、オスメスあわせて10匹はいた方が良いでしょう。オスとメスが同じ匹数よりも若干メスが多い方が理想です。屋外飼育での場合、メダカは春から夏(4月から9月頃)にかけて産卵します。それは、水温と日照時間が大きく関わっています。メダカは水温20℃以上、日照時間が12から13時間の環境下にて産卵をはじめます。地域によって差はありますが4月から9月という時期は、ちょうどその条件がそろった時期になります。ですので、秋や冬の寒い時期でも、熱帯魚飼育に使う ヒーターと蛍光灯を使い、夏のような環境を作ってやれば産卵します。その場合、水温は25℃から28℃に設定し、照明は14時間は点灯してくだい。また、栄養も産卵の為に重要です。餌をきちんと与えないと産卵しなかったり、産卵数が減ったりしますので、日頃の餌やりを大事にして下さい。
メダカは産んだ卵を水草などに付着させます。しかし、そのままにしておくと、卵から孵化した稚魚を親メダカが食べてしまいます。ですので、産み付けられた卵は
水草ごと別の容器に移して孵化させて下さい。また、水草の代用品として、シュロの皮を加工して、針金で巻いた物です。その針金をメダカの容器にひっかけて、シュロの皮を、水中に入れておくとそこに産卵します。メダカがシュロに産卵したことを確認できれば、別の容器にシュロごと移し替えます。シュロの皮は、卵も確認しやすくとても便利です。産卵用のシュロは「メダカの館」でも販売していますので、是非ご利用ください。卵の孵化日数は、水温によって卵を25℃の水温で管理している場合、約7日から10日で孵化します。しかし、卵も水温が低いと孵化までに時間までにかかり、卵にカビが生えてしまったり、成長できずに死んでしまったりします。冬場に繁殖させる場合には、卵の容器にもヒ―タ―を入れてください。受精しているメダカの卵は透明で指でつまんだ位では潰れることはありません。しかし、無精卵や、途中で死んでしまった卵などは、すぐ潰れてしまいます。このような卵は放置しておくと、カビが生え、他の正常な卵にまでカビが移る原因となりますので、白く濁った卵やカビの生えてしまった卵は取り除いてください。
稚魚は孵化して3日から5日目位から餌を食べ始めます。餌は稚魚用の人工餌を与えます。出来るだけ粒の細かいパウダ―状の物がお勧めです。粒の大きいものは、
すり鉢などですり潰して与えてください。
7、病気
メダカがかかりやすい病気は「白点病」、「水カビ病」、「尾ぐされ病」などです。「白点病」は体に白い点々のようなものが付きます。「水カビ病」は頭部や口先、ヒレなどに白い線のようなカビが付きます。「尾ぐされ病」はヒレがささくれたり、溶けたりします。いずれの場合も、初期段階であれば治療が可能です。症状が進み、重症の場合の治療は難しくなります。治療法は市販の魚病薬を使用するか、粗塩を使用します。薬の場合は使用法に従い使用してください。粗塩は0.3から0.5%の塩分濃度になるように塩水を作り、そこに病気のメダカをいれて塩水浴させます。共に病気の原因となる菌は高温になると活動が鈍る為、水温は28℃位までに上げてください。
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